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ノスタルジアのための前日譚『ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー』と、スター・ウォーズの未来。

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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー (字幕版)

もう普通に試写会で見た人もいるくらいの時期になってしまいましたが、スターウォーズ最新作『ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー』を見ました。

 

ネタバレなしで頑張ってお伝えします。

 

一応ネタバレなしですが、当然ネタバレのラインって人によって違うので「なんの情報も入れたくない!!」って人は読まないでください!

starwars.disney.co.jp

目次

 

「ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー」

スター・ウォーズ旧三部作(「新たなる希望」「帝国の逆襲」「ジェダイの帰還」)で大活躍した、アウトローで密輸業者、ハリソン・フォード演じるイカした二枚目ヒーローのハン・ソロ。

この「ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー」は彼がいかにしてその宇宙最速のパイロットと呼ばれる存在になったのかを描くスピンオフ映画です。

 

そこではもちろん彼の相棒であるウーキー族の副操縦士チューバッカとの出会い、彼の船の元船長であるランド・カルリジアンとの出会い、『みんなが知っているけど誰も知らない』出来事が描かれます。

 

若き日のハン・ソロをオールデン・エアエンライク(「へイル、シーザー!」)、ランド・カルリジアンをドナルド・グローヴァー(「スパイダーマン:ホームカミング」)が演じます。

また、助演に「スリー・ビルボード」でアカデミー賞助演男優賞ノミネートのウッディ・ハレルソン、「ターミネーター:新起動」のエミリア・クラークなどが出演。

監督は「ダヴィンチ・コード」シリーズのロン・ハワードが務めます。

 

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紛れも無い「ファンのための映画」

「全てのヒーローにはじまりの物語がある」とはよく言ったものです。

ハン・ソロはスター・ウォーズにおいてもっとも人気のキャラクターの一人でありながら、その過去などは謎に包まれていました。

「スター・ウォーズ」という映画シリーズによくある手法で「過去にあった(とされる)伝説や事件の詳細を語ることなく、誰もが知っているかのように描く」というのがあり、観客はそれを見て一瞬混乱しながらも、その背景に思いを馳せ想像力を巡らせます。

「スター・ウォーズ」という作品はそのようにして人気を博し、様々なスピンオフ作品(アニメシリーズや小説版など)が作られました。

 

僕はそれらをほとんど見ていない人間ではありますが、今回の「ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー」で語られたハン・ソロの過去はライトファンな僕にとってですらノスタルジアを感じさせるには十分で、面白く興奮させられる展開に満ちていました。

 

ただ、果たしてスピンオフ系作品を全て追ってきたようなヘビーファンがどう感じるかは僕にはわかりません。

そうでなくともスターウォーズファンはかなりいろんな人がいて、中にはかなり過激な人がいるのも事実です。

 

「ハン・ソロ」を見て「こんなのスター・ウォーズじゃない!」「こんなのハン・ソロじゃない!」という人たちが多くいるのは間違い無いでしょう。

ただ、スター・ウォーズに限らず全ての映画に言えることですが、そんな言葉に惑わされずに自身の感想を抱くことが大事かと思います。

 

また、もし「スターウォーズ一本も観てないけど楽しめるかな?」って人がいれば迷いなく観に行ってください。

これは「はじまりの物語」であるスピンオフです。ここからあなたのスターウォーズを始めるのも全く問題ありませんし、とっても楽しめると思います。

 

スターウォーズ史上最低の興行収入?

「ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー」がスターウォーズ史上最も低い興行収入であったというニュースが伝えられています。

この原因には様々な要素が考えられます。

  • 「最後のジェダイ」で離れたファンが多かった
  • 「最後のジェダイ」公開のショックから間がなく、立ち直れていない観客が多かった
  • 「アベンジャーズ/IW」や「デッドプール2」など他の大作ヒーローものと公開日が近かった
  • 監督交代報道など、ルーカスフィルム内の不穏なニュースが映画への不安感を増した

などです、

 

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」は僕自身はとても楽しめる映画でしたが、今までのスター・ウォーズの常識をひっくり返す、そのショッキングな内容からかなりファンが離れてしまった映画でもあります。(一方で海外の批評家たちの反応はかなり高かった作品でもあります)

 

本来、12月公開が予定されていたスター・ウォーズ・シリーズが、なぜかこの「ハン・ソロ」は5月公開に繰上げされました。

「最後のジェダイ」が12月公開だったので間は半年ですが、3月初旬頃まで公開されていたので実質3ヶ月くらいに感じる人も多いと思います。

 

しかも同じくディズニーの「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」が4月末に、20世紀フォックスの「デッドプール2」が1週間前に公開されたばかりというタイミングです。「アベンジャーズ」は今やスター・ウォーズを超える勢いのあるシリーズ超大作で、何度も繰り返し足を運ぶ人も多い作品ですし、「デッドプール」の1作目は18禁映画で最もヒットした映画、この大作に囲まれた、スピンオフの「ハン・ソロ」。しかも前作「最後のジェダイ」はアンチも多く辛辣な感想も多い。

極め付けが制作会社のルーカス・フィルムがもともと監督を担当する予定だったフィル・ロード&クリス・ロード監督を降板させたというもの。(報道自体は2017年6月ごろ)

ルーカスフィルムは2016年公開の「ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー」でも監督交代を行なっていたために「ルーカスフィルム、大丈夫か?」という不安感がさらにます結果となってしまいました。(「ローグ・ワン」自体は大ヒット)

 

theriver.jp

結果として、映画の大半の部分を撮り直しすることになり、「ハン・ソロ」はその制作費回収のために興行収入のハードルがかなり上がってしまうことになります。

これにより「スター・ウォーズ史上初の赤字映画」が生まれてしまう可能性も出てきました。

「ローグ・ワン」が大ヒットしたために「スピンオフでもいける」と期待値が高かったのもあるでしょう。

 

これらの要素はこの「ハン・ソロ」という映画の評価を直接的に決めるものではありません。

僕自身「ハン・ソロ」はかなり楽しめる映画でした。

 

監督交代が悪かったのか、撮り直しが悪かったのかわかりませんが、それらがなければこの素晴らしい映画が生まれなかったのも事実だし、結果としてとても楽しめるいい作品が生まれているのも事実。

内容とは別の「興行収入」の部分で変なウワサがついてなおさら客足が遠のくという悪循環は、とても辛いものがあります。

 

 

とはいえ、やはり「アベンジャーズ/IW」や「デッドプール2」などの大作に囲まれてしまうと、さすがに脳内の処理が追いつかずに霞んでしまう部分もあることは否めないと思います。

本当に、公開のタイミングは悪かったのでは無いでしょうか。

 

SWのディズニー・フランチャイズに物申す!

僕はディズニーという会社を会社として好きだし、ルーカスフィルムがディズニーフランチャイズの下で作った「フォースの覚醒」「ローグ・ワン」「最後のジェダイ」「ハン・ソロ」のどの作品も好きです。

ですが、「スター・ウォーズという超大作映画を作る」ということに関して、もっともっと、よく考えて欲しいような気はするのです。

 

「最後のジェダイ」は好きな作品です。

何よりそのメッセージ性や、衝撃的な画に唸らせられる映画でした。

一方でその「映画的な綻び」や「ストーリーテリングの手法の甘さ」はいろんなところで指摘されている通りです。

それらの綻びが「そのメッセージが気に入らない」「衝撃的な展開が気に入らない」「白人以外の出演が気に入らない」などと言った層にも攻撃させる口実を与えているのは紛れも無い事実だと思います。

(当然ですが人種に関してはどんな口実があろうと許されることではありません)

 

 

「フォースの覚醒」と「最後のジェダイ」という三部作の間にすら綻びが生じているくらいには、きちんとディレクションが取れていないということの表れでしょう。

「2年に1本のペースで本編、その間に1本スピンオフ」という制作ペースは、ファンとしてはワクワクできる一方で、もっと時間をかけてもいいから、もっと完璧な映画を提供して欲しいと思ったりもします。

監督も決まる前からとりあえず公開日だけが決まっていて、うまくいかなくて監督が交代して、内容が素晴らしくてもなんやかんや非難されて、誰も監督をやりたがらないという悪循環。素晴らしくても非難されるというのはもう、ルーカス自身が作っていた頃からそうなのでどうすることもできないとはいえ、少なくともある程度きちんとした体裁を整えるだけの時間は与えてあげてくれ!と思ってしまいます。

この「ハン・ソロ」のような素晴らしい映画がコケてしまうのであればなおのこと。

 

 

改めて、ウォルト・ディズニーやピクサーの設立に携わった人物の一人であるスティーブ・ジョブスが言った言葉のように「映画はお金儲けのためではなく、歴史に名を残すために作る」ということを考えて見て欲しいと思うのです。

 

ディズニーやスターウォーズが大好きであるからこそ、こういう形でシリーズにいちゃもんがつくのを見るのははとても悲しいことです。

 

来年公開予定のエピソード9、そしてこれからも延々と続くであろうスター・ウォーズシリーズにとても期待しています。

 

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