やっとの事で『ビートル・ジュース』を観ました。
というわけで「ハロウィンっぽい映画ご紹介」の第2弾、ティム・バートンによるコメディホラー映画『ビートル・ジュース』です。
「ハロウィンっぽい映画」第1回はこちら。
目次
監督ティム・バートン
ティム・バートンという監督は日本でも比較的一般的に名が知られている数少ない海外映画監督の一人であり、とりわけディズニー作品と馴染みの深い監督でもある。
というのも、ティム・バートンはかつてディズニーのアニメーターであり、のちにルネサンス期を彩ったりピクサーで活躍する監督やアニメーターたちと共に『きつねと猟犬』という長編作品に参加したりもしている。
また『ヴィンセント』という全くディズニーっぽくないモノクロ短編ストップモーションアニメも製作している。(公式アカウントではないがYouTubeで観れるので検索しましょう)
ディズニーにおける有名どころでいえば『ジャイアントピーチ』『アリス・イン・ワンダーランド』『フランケンウィニー(1984年のオリジナル版と2012年リメイク版の2種類ある)』そして2019年公開予定の実写版「ダンボ」などの監督を務め、また『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』では監督こそ務めていないものの原案と制作に携わっている。
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『ビートル・ジュース』
そんなティム・バートンが1988年にワーナー・ブラザースで制作したのが今回紹介する『ビートル・ジュース』
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンによく遊びにいく人は「ユニバーサル・モンスター・ライブ・ロックン・ロール・ショー」に登場する彼をご存知かもしれない。
とある夫婦が事故により死亡してしまい、彼らが住んでいた家には悪趣味な一家が移り住んで理想の家を改装してしまう。それに嫌気がさした夫婦は、その一家を追い出そうと死者の国から追放されたいわくつきのバイオ・エクソシスト「ビートル・ジュース」を呼び戻してしまう。
このクレイジーな怪物をマイケル・キートンが演じ(後にティム・バートン版『バットマン』を演じる)、ヒロインとして若かりし日のウィノナ・ライダーも出演(こちらも後に『シザー・ハンズ』のヒロインを演じる)、音楽はダニー・エルフマン(ティム・バートンといえばの腐れ縁な作曲家)が担当し、奇妙な世界観とクレイジーなストーリーが交差する。
教訓も感動もない
『ビートル・ジュース』には教訓も感動もない。
とことん「奇妙」そして「シュールすぎる笑い」を追求し、とってつけたような薄っぺらい感動やラブストーリーを排除する。
根本にあるのは「ホラー」的な世界観だが、物語の中心にあるのは「コメディ」である。グロく、気持ち悪い、そしてチープな(当時はリアルな?)造形を楽しみ、笑う映画である。
映画自体はきっちりハッピーエンドに落ち着くし、ホッと安らげるような終わり方にこそなってはいるけど、そこにロマンスやお涙頂戴のような不要なものは一切ない。
でも、「これでこそティム・バートン!」と言いたくなるようなシュールレアリスムが詰まっている。
彼が監督をした『シザーハンズ』は名作だけど、ロマンスも悲劇もある。
『シザーハンズ』のほうが名作かもしれないし、正直こちらの方が好きな人は多いと思う。
それでもこの『ビートル・ジュース』はどっぷりとティム・バートンの世界観に浸れる最高の作品だと思えるのだ。
同じようにティム・バートン世界にどっぷりの『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の世界が完全にファンタジー的な立ち位置だったのに対し、この『ビートル・ジュース』はファンタジーでありながら現実世界の延長として観ることもできるから面白い。
そして、ティム・バートン作品のなかでも比較的「明るい」作品であり、そこがホラー演出や死者の世界というテーマとのいい意味でのギャップを感じられる部分でもある。
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女神ウィノナ・ライダー
この映画を語るにあたってどうしても強調しておきたいことがあるんだけど、それが「ウィノナ・ライダーがとにかくめちゃくちゃ可愛い」ということ。
その後大女優となるウィノナは当時17歳の初々しくも完璧な美貌をこの『ビートル・ジュース』で披露している。
ゴシックでダウナーなキャラクターを演じる彼女は、死者である夫婦のメイトランド夫妻との交流によって逆に生きる希望を見出す存在となる。(ここは教訓っぽくもあるけどかなりライトな描かれ方をしている)
『シザーハンズ』でもヒロイン、キムを演じた彼女であるが、僕にしてみれば『ビートル・ジュース』の演技のほうが彼女の魅力を存分に発揮できていたように思えてそこもこの映画の好感度が高いポイントである。
まとめ
『ビートル・ジュース』はいいぞ。
blu-rayも店舗によっては1000円で買えたりする(実際買えた)ので是非とも観て欲しい1作です。
まだ未見なのですが、噂によると日本語吹き替え版でビートル・ジュースを演じたのが西川のりお師匠ということで、口パクと全くあっていないアドリブ全開の演技が伝説となっているとかいないとか・・・。
しかも吹き替えアドバイザーとして所ジョージが制作に参加しているとか。何をアドバイスしたんだろう・・・。
ちょっと恐ろしいですが日本語吹き替え版も時間があるときに観てみたいですね。
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