生きていくなんてわけないよ

世界を旅するDオタの旅行記/映画レビューブログ

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』待望の最新作は興奮と困惑の連続。

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いやー、観てきました『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(長いので以下『ファンタビ2』)

 

めちゃくちゃ面白かったんだけど、しんどい、とてもしんどい展開だった。

 

というわけでネタバレ全開感想・・・というか映画を見ながら思ったツッコミだったり、なんかモヤモヤした文章です。

どうぞ。

 

「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」オリジナル・サウンドトラック

「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」オリジナル・サウンドトラック

 

 

 

※この記事は映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』および全『ハリー・ポッター』シリーズ(原作本含む)のネタバレを含みます。

 

目次

 

雑感

えっとねぇ、前作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(以下『ファンタビ1』)は重要人物がほぼ6人くらい(ニュート/ジェイコブ/ティナ/クイニー/クリーデンス/グレイブス=グリンデルバルド)だったんで、人物相関図がシンプルだったんですが、一気にキャラクターが増え、もうめちゃくちゃに絡み合ってわけがわからん感じになってます。

しかも、それが最後の最後にひっくり返って振り出しに戻ったりするからね・・・。

各方面で見られる「話が全く進んでない」という意見もある意味では正しく、物語の動きとしては大きな進展はないのだけど、情報量はかなり多く、これだけの情報をこの2作目に全部詰め込んどかないと、あと3本では終われないとJ.K.ローリングは思ったのかもしれない。デイヴィッド・イェーツ監督、ちゃんと結末教えてもらって作ってるのか不安になる。

考えれば考えるほど先が読めないし、じっくり理解するためにもう一度観たい。

この映画の気になったところを機に原作を読み返したい衝動にもかられる。

けど、個人的には次回作にそこまでワクワクを見出せないかな・・・とも思うのが正直なところ。

 

『ファンタビ』はやっぱりどうあがいても主人公たちが強すぎるし、大人で成長の余地をが「恋愛」的な要素しか残されていない感じがします。

魔法を連発して楽しませてくれるのはいいんだけど、劇中の力関係がいまいちよくわからない部分もあるんですよね。

これは「当たったら死ぬ」魔法である「アバダ・ケダブラ*1」というチート魔法のせいもあるのかもしれないけど。

 

それにしても、頭を抱えてしまうような謎が謎を呼ぶ人物相関はマニアだからこそ余計に面白く感じるし、今回も可愛くて大胆に大暴れしてくれる魔法動物たちと、変態全開でティナの後を追うスキャマンダーさんがめちゃくちゃ良かった。

大迫力でCG全開な魔法の建造物が動いたりするシーンや終盤の戦闘シーンは、今回僕が観た20年前からある映画館(なんなら『賢者の石』もそこで観た)のスクリーンでは到底細部まで再現できていなくて、「もっといい映画館で見れば良かった・・・」と後悔したものである 笑

 

面白かったし、何度でも繰り返し観たいんだけど、傑作ではなかったかな。

前作のあったかい人間関係を引っ掻き回した挙句、爆弾みたいなクリフハンガーを残して終わるというとんでもない「つなぎ作品」です。

だから情報過多すぎてつまらないと思う人が多くてもなんら不思議はない。

 

では以下、ちょっと気になったところを語っていきます。

 

グリンデルバルドの罪

英語版タイトルは「Fantastic Beasts:The Crimes of Grindelwald」です。

直訳すると「グリンデルバルトの罪」複数形なのにも注目ですね。

 

人種差別と戦争、J.K.ローリングの作家性

ジョニー・デップ演じるゲラート・グリンデルバルドは、サラザール・スリザリン*2やヴォルデモート卿などと同じように純血主義(マグルとの混血ではない)を重んじる闇の魔法使い。

「魔女狩り」については『ファンタビ1』で描かれた通りで、一部過激なマグルが(本当にで魔法使いや魔女を認知しているかどうかは不明だが)魔法族を排除しようとしているのも現状としてありえるわけです。

 

あんまりはっきりとは描かれなかったので、ちょっとわけわかんなかった感も否めませんが、彼は終盤に行った集会で魔法省(=マグルと共存を目指す現体制(およびマグルたち))との全面戦争をけしかけようと画策したわけです。

グリンデルバルドの信奉者が闇払い*3を攻撃しようとし、闇払いがその女性をアバダしてまったがためにあそこにいた数多くの信奉者たちに「魔法省の闇払いが先に戦争を仕掛けた」と口実を与えることとなります。

全て計画通り。これ完全にグリンデルバルドの作戦です。

だからこそニュートの兄テセウスは「集会は違法じゃない、こちらからは攻撃するな」と何度も繰り返していたわけです。

 

で、これほんまJ.K.ローリングによる「トランプ政権批判」を存分にぶつけている構図なんですよね。

表向きは「マグルは嫌いじゃない」と言いながら、大戦のイメージを見せて「いつか我々に矛先を向けるかも」と警告して支持を得る。

ゴリッゴリの白人至上主義として黒人、メキシコ人、その他あらゆる異人種を差別するトランプと、マグルを差別して魔法族を優遇するグリンデルバルドを重ね合わせてる。

 

アメリカではノーマジ(=マグル)との結婚は違法だからとロンドンへやってくるクイニーだったり、インドネシアから連れて来られ蛇に変身するフリークとして見世物にされているナギニだったり、リタ・レストレンジの父、フランスの純血主義の名家レストレンジ家の男が、アフリカ系の女性魔法使いを服従の呪文で無理やり妻にして子供を産ませ死なせたというのも、19世紀の人種差別の色濃い当時の社会を魔法界にも反映させてるんでしょう。

 

J.K.ローリングによる社会派な一面が垣間見れます。

 

 

ただ、単純にストーリーから受ける印象としてはこの「純血主義で世界を支配する」って発想、ヴォルデモート卿と同じなので、まだグリンデルバルトの過去が知らされていない現状では「えっと・・・前にもこれ見ましたね」という感じ。

 

どういう理由で純血主義、そして闇の魔術に取り憑かれていったのか知りたい。

(ヴォルデモート卿に関していえば、由緒ある純血主義の家系でありながら、母親はマグルの男性に惚れ魔法を利用して自分を産み、育てきれず死んだという過去があり、そのコンプレックスゆえにマグルと弱い魔法使いを恨んでいるという理由がある)

 

邦題は「黒い魔法使いの誕生」となっておりますが、もう『ファンタビ1』の時点でかなりの有名人だし、フォロワーもたくさんいるので「誕生」はおかしいかな。

 

クリーデンスへの「嘘」

「嘘」・・・ということにしておきます。

 

劇中ずっと「親は誰なのか」という出自を追い求めていたエズラ・ミラー演じるクリーデンス。

彼の抑圧された負の感情が生み出す「オブスキュラス」という魔法(?)がダンブルドアを倒す鍵だと確信しているグリンデルバルドはどうにかこうにか彼を自陣へ誘い込み、最後の最後で彼にこう告げます。

「君はアウレリウス・ダンブルドア」だと。

 

う〜〜ん、わからん。

 

これ嘘だよねぇ。

映画の最初に「彼は口が上手いので」とか言われてたし・・・それを伏線のつもりで入れたんなら「分かりづらいわ!!」って感じだけど。

 

ジュード・ロウ演じるアルバス・ダンブルドアはダンブルドア家の長男。

弟にアバーフォース(「死の秘宝」に登場)がいますが絶縁状態。妹にアリアナがいましたが、アルバス、アバーフォース、グリンデルバルドの仲違いに巻き込まれ命を落としています。アルバスが抱える「暗い過去」のひとつ。

父パーシバルはアリアナが幼い頃マグルの少年たちに暴行され、それに復讐をしたことによりアズカバンへ投獄、のちに死亡。母ケンドラはアリアナが暴行の後遺症で魔力を爆発させてしまう発作に巻き込まれ、アルバスがホグワーツ卒業のタイミングで亡くなっています。

 

クリーデンスが20代と考えるとどう考えてもケンドラの子というのは無理があるし、父親は誰?という話になる。

父パーシバルがシリウス・ブラックのようにアズカバンから脱獄して・・・とかも考えられるかもしれないけど、その情報がグリンデルバルドの元にまで入るか?

アルバスとは離れたダンブルドアの家系とかならありえるかもしれないけど、字幕では「兄弟」って言っていたような・・・自信なくなってきた。

 

というわけで、これはクリーデンスをアルバス・ダンブルドアへけしかけるためのハッタリだと思っています、僕は。

 

 

はよ戦え、アルバス

ジュード・ロウ演じるアルバス・ダンブルドア(ハリー・ポッターの時代はホグワーツ校長だが、当時はまだ「闇の魔術に対する防衛術」の教師)とグリンデルバルドはかつて「死の秘宝」*4を追い求めた仲であり、友情を超えた親密な関係です。

「死の秘宝」関連の話は「ハリー・ポッターシリーズ」にてダンブルドアの暗い過去として語られ、恋愛関係としては(ダンブルドアの片思いと思われるが)J.K.ローリングにより「ダンブルドアはゲイセクシャルである」という発言があります。

本作劇中でも「みぞの鏡」*5でダンブルドアが鏡の中にグリンデルバルドを見るなど、まだ彼に未練がある様子。

 

「血の誓い」

 

また頑なに「グリンデルバルトとは戦えない」といっていた理由が、彼と「互いに戦わない」という「血の誓い」*6を立てていたからというのもわかっています。

 

物語の最終戦争、ニフラーがグリンデルバルドから「血の誓い」の印であるアクセサリーを盗み出してきたことで、これが転機になると思われる・・・。

 

ニュート「壊せますよね?」

ダンブルドア「たぶん・・・たぶん・・・」

 

と言っていましたが、「血の誓い」って重大な魔法契約だったはずなんですけど、そんな物理的に破れるもんなの・・・?

 

いよいよファンタビ次作でダンブルドア参戦!!という雰囲気だけを残し今回は終了しましたが、きっと恋愛感情的な部分で葛藤するんだろうなぁ。

 

ニュートへの言葉

劇中「グリンデルバルドを倒せるのは君だけだ」というアルバス・ダンブルドア。

「君は権力を求めないから」と後に続きます。

 

実際のところハリー・ポッター世界で最強とされている魔法使いはアルバス・ダンブルドアで、ハリポタ歴史上でも「ダンブルドアがグリンデルバルドを倒し、ニワトコの杖を奪った」とされています。

 

だから実際ニュートが強いとはいえ、ヴォルデモートに対するハリー・ポッターのような、分霊箱*7由来の宿命があるわけでもなく、なんかフワッとしたセリフに聞こえるんですよねぇ。無理やりニュートの主人公感を強めようとしてないか?

 

ここも今後きちんと語られるといいんだけど、結局ダンブルドア自身も「権力を求めた」がゆえにグリンデルバルドに惹かれた経験もあるから出る言葉なのかな。

「死の秘宝」のことだったり、自分の妹を障がい者にされたのがきっかけで、マグルたちよりも強力な魔法使いになるという過去の考えだったり。

 

実際、純粋無垢と思われていたクイニー・ゴールドスタインがグリンデルバルド側に行ってしまったのは、ダンブルドアの言葉を裏付けることでもあったのかも。

 

ニュートとテセウスの間で揺れるリタ・レストレンジ

 

ニュート・スキャマンダーの同級生、リタ・レストレンジ。

「ファンタビ1」ではニュートのトランクの中の部屋で写真だけ飾ってあり「過去に何かがあった」ことを匂わせるだけで終わりました。

 

2人はホグワーツ在校時代の親友で、あまりいい噂のないレストレンジ家の子という事でイジメにあっており(一方でやり返すようなしたたかさも持ってはいる)、そんな時偏見なく彼女と付き合っていたのがニュートだったらしい。

 

このホグワーツ時代の、ハッフルパフとスリザリンという寮を越えた男女の友情、甘酸っぱくてすごくいいシーンだった。

 

が、前作で示唆された「彼女がニュートを傷つけた」のが原因か、素直に好きと言えないニュートが悪いのかなんなのか、どう見ても両思いのはずの2人は結ばれず、リタはニュートの兄テセウスと婚約。

 

しかし本作を見る限り、どう考えてもリタはニュートに未練ありあり。

彼女は最終的にグリンデルバルドを止めようとして炎に身を焼かれますが、最後に残した言葉は「愛してる」

これ完全にニュートへ向けて、なんだよなぁ 泣

 

そんで戦いが終わった後に抱き合う兄弟…もうまじなんなんだよお前ら 泣

 

ニュートは『ファンタビ1』を経てすっかりティナに気持ちを入れ替えた様子だったけど、肝心のティナは雑誌の誤報のせいでニュートとリタが結婚したとばかり思っていたようである。

 

「レストレンジ家」ということで、ハリー・ポッターシリーズに登場したベラトリックス・レストレンジ*8のイメージから、彼女も闇の魔法使いなのだと勝手に思い込んでいたのですが、善良な魔女がレストレンジの男性に服従の呪文によって半ば性奴隷のように扱われて産まれたのがリタであるようで、リタはリタなりに闇を抱えてはいるものの、母親に似た善良な心がきちんと備わっている人物でした。

 

ヴォルデモート卿ことトム・リドルが親の愛をきちんと受けられず闇の魔法使いになってしまった事が強調された「ハリーポッターシリーズ」だったけど、似たような境遇ながらも心までは闇に染まらなかったリタ・レストレンジ。

血の繋がりや、受け取る愛だけが全てではないし、色んな家庭の事情もあるわけで『親の愛』にとらわれすぎた前シリーズへのJ.K.ローリングなりのフォローでもあるのかな。

 

スター・ウォーズシリーズの「誰々は誰々の息子!」的というような展開に食傷ぎみだったタイミングで『呪いの子』のちょっと無理がある展開にガッカリしたりもしたので、『ファンタビ1』でリタ・レストレンジの存在を聞いた時はどうなることかと思ったけど、「レストレンジ」という名を背負い、呪われながらも、全く独立した個人として生きるキャラクターだったのはとても良かったです。

 

(まぁ最後の最後に「クリーデンス、君はアウレリウス・ダンブルドアだ」で「またかよ!!」とズッコケたんだけど)

 

関係ないけどフランス人なのにリタはボーバトンへ行かずホグワーツに行ったんですね。

忘却術とジェイコブ

前作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のラストで、忘却呪文をかけた雨に打たれ、魔法界のことを忘れたはずのジェイコブが、今回普通に記憶を取り戻していた。

劇中では「悪い記憶だけを消すんだろ?」と言ってたけど、そんなことないから!!!

 

 

『秘密の部屋』でギルデロイ・ロックハートが散々忘却術を悪用して様々な偉業を自分のものにしていたし、『死の秘宝』でハーマイオニーが両親の身を守るためにハーマイオニーに関する記憶を消すじゃん!!!

 

そもそもあの雨自体がオブリビエイトと同等なのかどうかは怪しいところだし、せっかく消した記憶をクイニーが全部元どおりにしちゃった説が有力かもね。

(追記)

『ファンタビ 1』を見返したら薬に関する説明がありましたので、僕のただの勘違いです。「悪い記憶だけを消す」にも言及がありましたね。

 (追記終わり)

 

クイニーの悲願と開心術

 

前作『ファンタビ1』のあと、どうにかジェイコブと相思相愛の仲へと戻ったらしいクイニー。ニュートの住むロンドンへやってきてアメリカでは禁じられている魔女とマグル(=ジェイコブ)の結婚を試みようとします。

「イギリスは進んでいるからきっと・・・」という発言があるということは、厳密には1920年代時点ではまだイギリスもマグルとの結婚を認めていなかったのだろうか?

 

またクイニーは生まれつきの開心術師であり、自由に人の心を読むことができる。

それなのにどう考えてもマグルを支配下に置いて奴隷にしてしまおうと考えてるグリンデルバルドの心を読めず、集会の場でグリンデルバルドの側についてしまう。

 

なんでだよ!と思ったけど普通に閉心術か。

『謎のプリンス』でハリーがスネイプと一緒に一生懸命練習していたアレね。スネイプができるんだから歴史上で2番目に恐ろしい闇の魔法使いのグリンデルバルドができてもおかしくないわな。

おかげで人の心が読める魔女を敵側に取られてしまったわけですが・・・。

っていうか、ここのジェイコブとクイニーはストーリー的にも普通にさみしいわ。

 

妹が闇陣営に落ちた後のティナをもっとちゃんと描いて欲しかった・・・。

 

 

突然のニコラス・フラメル

いやもう、これただのサービス的ゲスト出演じゃん!!!

 

笑うしかなかったわ!!

一番絡むのがジェイコブっていう、もう場を和ますだけに登場させたでしょ!!

 

ニコラス・フラメルとは賢者の石*9を初めて作ったとされる偉大な錬金術師です。

小説版・映画版とともに名前だけで登場した人物がとうとう実写に・・・いやニュート・スキャマンダーもそうなんだけど、映画派の人にとってはフラメルのほうが馴染みがあるんじゃないでしょうか。

しかも、棚の扉開けたら賢者の石が普通にそこにあったし!!!

雑!!!!笑

いや、狙われたら危険だからグリンゴッツに保管してたんじゃないのかよ!!笑

 

ニコラス・フラメルは1400年代にパリにいた実在の錬金術師で、たくさんの錬金術の本を書いていました。『賢者の石』時点で665歳とされているので、賢者の石の力でその当時からずっと生きてる・・・ってことにしたいんでしょうね 笑

 

マレディクタスのナギニ

予告編で情報が公開され騒然となった「ナギニ」の存在。

ナギニは本作ではクラウディア・キム演じる女性で、自由自在に蛇に変身する「マレディクタス」という種族であることから、インドネシアから連れてこられパリの魔法界のサーカスで見世物にされていました。

クリーデンスと親しくなり、パリを逃げ出すものの、グリンデルバルドの集会で彼と異なる選択をし、ニュート・ダンブルドア側に付き、ユスフに助けられて命からがら抜け出します。

 

これを見た時「えっ!!ナギニこっち側なの!?!?」と思いましたね。

 

「マレディクタス」は成長すると最終的に蛇の姿から元に戻れなくなる種族と劇中で説明があり、ナギニは「ハリー・ポッターシリーズ」ではヴォルデモート卿の忠実なしもべとして登場します。

ヴォルデモート卿の分霊箱であり、アーサー・ウォーズリー(ロンの父)を半殺しにし、セブルス・スネイプを食い殺し、最終的にグリフィンドールの剣を手に入れたネビル・ロングボトムに殺されます。

 

暗い過去を持ちながらも、まだ現時点では「虐待される側」であり、グリンデルバルドに抗うことを決めた彼女が、どういう経緯でヴォルデモート卿のしもべになるのか・・・どういう流れでその残虐なキャラクターに変貌を遂げるのか・・・もう今後の展開が、闇落ちまっしぐらという行程しかなくてつらい・・・。

 

君の瞳はサラマンダー

今回、ポーペンティナ・ゴールドスタインさん、いくらなんでも空気すぎでは・・・。

しかし恋人の結婚(誤報)が報道されて嫉妬して苗字呼びするの最高に可愛いし、フランス魔法省でのニュートと2人のやりとり、中学生の恋愛みたいでもう100点満点だった。主にニュートが、なんだけど。

 

 

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Salamander

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アフリカ系フランス人魔法使いユスフ・カーマ

フランスって黒人多いですよね(行ったことないけど)

ということでアフリカ系フランス人の魔法使いユフス・カーマなる人物が登場。

 

植民地政策により多くのアフリカ人がフランスへ連れてこられた当時の状況を魔法界にも反映させています。

 

彼はリタ・レストレンジ異母兄。

というのも、ちらっと前述したとおり、ユフス・カーマの母に見惚れたリタの父が服従の呪文を用いて結婚し、半ばレイプのようにリタを産ませ、死なせたという、あまりにも黒い過去が明かされます。

二人の母が死んだ後もレストレンジは盛んに女を取り替え子を産ませ、男児であったラバスタンを寵愛します。

妻(もしくは母)を奪われたカーマ一家はレストレンジ家に復讐を誓い、その復讐から逃れさせるため、まだ赤子のラバスタンをアメリカの孤児院へ追いやりますが、その際にラバスタンの世話にうんざりした幼いリタがどこの誰とも知らない赤子と取り替え、不運にも船は沈没。ラバスタンは海の底へと沈んでしまいます。

生き延びた出生不明の赤子こそがクリーデンスであり、クリーデンスをラバスタンだと信じていたユスフはクリーデンスを殺そうと追いかけていました。

 

 

めーーーーーーーーちゃハリポタっぽい展開。

マジでJ.K.ローリングこういうミスリード好きだよな。

絶対キャラクターに「犯人は〇〇に違いない!」とか言わせるんだよ。

「賢者の石を狙ってるのはスネイプだ!」とか「秘密の部屋を開けたのはマルフォイだ!」「シリウス・ブラックがポッター一家の情報をヴォルデモートに売った!」とかさ。絶対全然違うの。

 

えーとね、好きです。

 

 

ユフス・カーマに関してはもうちょっと活躍させてあげても良かったんじゃないの・・・とは思うよな。

今回はまぁ、なんか強そうな奴が味方に加わって良かったっスね、くらいの感じ。

 

 

闇払いトラヴァース

テセウスとリタの上司として登場し、グリンデルバルドと戦わないというダンブルドアを拘束するトラヴァースという闇払い。

彼の子孫と思われる、同じ苗字のトラヴァースなる人物は「ハリー・ポッター」シリーズにも登場していて*10、ヴォルデモートの配下、つまり死喰い人になってるんですよね・・・。

 

と、いうことは?ですが、血縁関係が不明なのと今回リタ・レストレンジの件もあって先は読めません。

また、トラヴァースは「間違いなく純血の血筋」とされている「聖28一族」の家系で、今回の強硬派なそぶりを見ても、グリンデルバルド側に傾きそうな要素はたくさんあります。

 

【追記】トンデモ考察

これはマジで本気にしないで欲しいんですけど、

「アウレリウス・ダンブルドアとは何者か?」

「なぜ突然ニコラス・フラメルが登場したのか?」を合わせて考えた時に、twitterでRTで流れてきた考察も手伝って、とんでもない説を思いついてしまったんですね。

 

それが「アウレリウス・ダンブルドアはホムクルス説」です。

 

んなアホなって感じなんですけど

アルバスとニコラス・フラメルって過去に共同研究してるんですよね。

妹アリアナを失った悲しみと、研究への知的好奇心からダンブルドアがホムクルスを作ってしまった説。

それがどうもうまくいかなくて、女の子じゃなくて男の子が生まれてしまい、なんやかんやあって養子に出してアメリカへ・・・という。

 

う〜〜〜ん、やっぱり無理があるかな。

 

 

グリンデルバルドが集会で魔法省に味方を殺させたシーンとかもそうなんですけど、

なんか「鋼の錬金術師」感がすごく強かったんですよね今作。

さすがにJ.K.ローリング読んではないと思うけど・・・。

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まとめ

とりあえずさぁ、ハリポタ全巻読み返して全部映画見て、もっかい「ファンタビ2」も観たいでしょ、それに尽きる。

 

 

今後ですが、全く先が読めないですね〜。

ハリポタの歴史上では「ダンブルドアがグリンデルバルドを倒した」ことになっているので、そういう力関係の中でニュートがどう活躍してくれるのかも気になる。

 

とりあえず『ファンタビ1』公開当時に「日本に行って河童出てきてほしい」とツイートしたのが、日本には行かなかったけど半分叶ったので、むしろ日本はもう出てこないかな・・・とちょっと残念ではある 笑

 

 

 東京コミコンが河童のコスプレで溢れることを願います。(行かないけど)

 

 

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*1:「アバダ・ケダブラ」当たると必ず即死する禁じられた呪文。この呪文を受けてなお生きのびた人物はハリー・ポッターただ一人。

*2:ホグワーツ創設メンバーの一人。闇の魔法使いで純血主義のため他のメンバーと仲違いしホグワーツを去る。「秘密の部屋」は彼が作ったもの。パーセルマウス(蛇語使い)。

*3:闇の魔法使いを倒すための魔法省の組織

*4:劇中書籍「吟遊詩人ビードルの物語」に登場する秘宝。ニワトコの杖、蘇りの石、透明マント

*5:「賢者の石」に登場。鏡に映った者の望みを映し出す。

*6:別名「破れぬ誓い」魔法契約の一種で絶大な魔力を誇る。どちらかが破るとどちらも死ぬ。「謎のプリンス」ではスネイプがドラコの母ナルシッサと「息子ドラコを守り、ドラコの代わりにダンブルドアを殺す」という誓いを立てている

*7:ホークラックス。死なないために命を分けておくための箱。作った者は分霊箱を壊されない限り死なない。かなり難しい呪文であるがヴォルデモートはこれにより自分の命を7つに分けた。ポッター一家虐殺の際、意図せずこの魔法が発動し、ハリー・ポッター自身がヴォルデモートの8つめの分霊箱になってしまう。結果、ハリーが死なないとヴォルデモートも死なないという事態になる。(けどミラクルでなんとかなる)

*8:ヴォルデモート卿の部下。シリウス・ブラックの従姉妹で、ナルシッサ・マルフォイの姉。また、舞台版『呪いの子』ではヴォルデモートの子供を産んでいる。

*9:錬金術によって作られる赤い石。どんな金属も黄金に変え、飲めば不老不死となる「命の水」を作り出すことができる。グリンゴッツ銀行に保管されていたがホグワーツに移動、ヴォルデモート卿が復活のためにクィレル教授を利用し盗み出そうとしために最終的に破壊された。

*10:『炎のゴブレット』で名前だけ名前だけ言及される。アズカバンにいたがヴォルデモート復活により脱獄。『死の秘宝』において実際に登場。ホグワーツの戦いにも参加。