生きていくなんてわけないよ

世界を旅するDオタの旅行記/映画レビューブログ

ディズニー映画

ディズニー映画『ウィッシュ』目的と手段が逆転すると、いい結果は生まれない。

ウォルト・ディズニー・カンパニー100周年記念作品であり、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ制作の第62作目『ウィッシュ』 私はDオタであり映画感想ブロガーであるからして、この作品の感想を書かねばならない。 このブログがいかに形骸化し…

2023年ベスト級。新・実写版『ホーンテッド・マンション』悲しみにとらわれて、生きることを諦めるな。

『ホーンテッド・マンション』(原題:Haunted Mansion)を見た!!!! そもそも2003年に既に実写映画化され、結果的にあんまりパッとしない結果に終わった『ホーンテッド・マンション』を、どんな理由で再映画化するのか、そこに意味はあるのか・・・10年…

ピクサー初の大ベタなラブストーリー『マイ・エレメント』むき出しの想いを抱えて生きること。

ディズニー/ピクサー最新作『マイ・エレメント』(原題:Elemental)観ました。 ピクサーとしては『バズ・ライトイヤー』以来の作品。 例によって、わざわざ邦題を変えた効果はそんなに無さそうだった。 それよりも日本版ポスターは映画の一番美味しいシー…

実写版『リトル・マーメイド』の「存在意義」とは。私の偏見すら越えていく。

偉そうに差別や偏見をなくそうだの、ずっと言っていたけど、もちろん私にも偏見がある。 人は誰しも偏見や差別心があるということに気づかされる映画の代表格といえば『ズートピア』だが、それはまた別の話。 私が持っていた偏見はまた少し特殊といえば特殊…

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.3』僕はウジ虫だった、でももう「負け犬の日々」は終わり。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.3』(原題:Guardians of the Galaxy vol.3)を観ました。 MCUでも個人的に一番お気に入りのシリーズで、思い入れもかなりあるんだけど、 「もう終わりかー」と思ってしまうと非常に寂しく、そして「がっかりした…

実写版『ピノキオ』「優等生」を目指しすぎた、非常に欲張りな映画。

ロバート・ゼメキスによる実写版『ピノキオ』があったことを覚えている人はどれくらいいるだろうか。 正直9月くらいの話で全然最近なのだけど、黒人ブルーフェアリーの話だけが一部で大炎上して、作品自体は全然見られていないような気がする。 それもそのは…

『ヘラクレス』は名作?キャラの魅力と最強の音楽でパッケージされた、不思議な作品。

『ヘラクレス』(原題:Hercules)という不思議な作品がある。 『リトル・マーメイド』『美女と野獣』『アラジン』『ライオン・キング』『ポカホンタス』『ノートルダムの鐘』という作品が次々と発表されたディズニー・ルネサンスの時代。 それらの作品たちはデ…

『バズ・ライトイヤー』「過ち」に囚われすぎず、変化に適応せよ。

『バズ・ライトイヤー』(原題:Lightyear)ひっさびさのピクサー作品劇場公開でしたが、興行的には残念な結果に終わってしまったみたいですね。 私個人的には、映画を見たタイミングのメンタル的な部分もあり、 非常に励まされる内容にもなっていて、 前向…

歴史的芸術映画作品『ファンタジア』この作品に、そろそろ素直になろう。

ディズニー映画『ファンタジア』が昨年、劇場にてリバイバル公開されていた。 www.fashion-press.net 1940年に公開されたディズニー長編アニメーション第3作『ファンタジア』は2020年で80周年を迎えた。 2020年からJALのファンタジア機や、東京ばなな等のフ…

『トロン』難解そして退屈、視聴者を置いてゆく前衛芸術映画の「先見の明」

今日は『トロン』です。 クリスマスだから、こういうのもいいよね。 イルミネーション感あるし。(ないか) 正式タイトルは『トロン』なのだけど、いろいろあって続編の『トロン:レガシー』の方がポピュラーというか、キャッチーになってしまって、そちらを『…

『魔法にかけられて2』音楽は最高…でも、私たちの期待も魔法もとけてなくなる凡作。

『魔法にかけられて2』(原題:Disnenchanted)を観ました。 (モーガン以外の)オリジナルキャストの再集結、メンケン&シュワルツの再来、「ちゃんと歌ってくれる」イディナ・メンゼルに、さらに追加されたミュージカルキャスト・・・と、ミュージカル面で…

『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』ずっと「正しい理想」を追い求めている。

『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(原題:Black Panther/Wakanda Forever)を観ました。 非常に象徴的な作品だと思う。 アフリカの架空の国家ワカンダを舞台にアフリカ系黒人ヒーローと、その国民たるアフリカ系の人々が織りなす、スリリングで、…

『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』荒削りな大冒険映画が提示する「私たちの問題」と「希望」。

『ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界』(原題: Strange World)観ました。 どうでもいいけど、『ストレンジ・ワールド』という映画はすでにあるっぽいので邦題が必要だという理屈は甘んじて受け入れるとして、「ワールド」と「世界」で意味被ってるん…

『ソー:ラブ&サンダー』の悪ふざけを、ずっと受け止めきれずにいる。

結構前の話ですが、『ソー:ラブ&サンダー』を観たよ。 ちゃんと劇場で見たのだけど なんやかんやで感想を書くのがこんなにも遅くなってしまいました。 タイカ・ワイティティ監督の作品は『マイティ・ソー:バトルロイヤル』("Thor:Ragnarok")はそれなり…

地に足ついた大傑作『私ときどきレッサーパンダ』の「赤」に込めた比喩。

『私ときどきレッサーパンダ』(原題:Turning Red)を観た。 観たっつって、観たのは3月の話なんだが、もう全然ブログ書いておらず あの頃はまだ寒かったのにすっかり暑くなってしまった。いかがお過ごしですか。 もう次作の『バズ・ライトイヤー』も公開さ…

『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』あまりにも誠実さに欠ける「挑戦」

By http://www.impawards.com/2022/chip_n_dale_rescue_rangers_ver3.html, Fair use, Link 賛否両論あるかと思いますし、 私も面白いと思う部分はあったのですが 正直言って嫌いな部類です、ありがとうございました。 これは私の持論なのですが、 「ディズ…

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ長編の12年・11作を振り返る

最新作『ミラベルと魔法だらけの家』でウォルトディズニーアニメーションスタジオ長編作品は記念すべき60作品目となった。 50番目の作品から数えてこの11作がこの先も続いていくウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ作品における転換期であると感…

『ジャングル・ブック』は、現代を生きるための許しであり、バイブル。

なぁ、生きていくなんてこたぁわけないよ こんな風にやりゃあ、一発さ。 WDASでウォルト・ディズニーが最後に手がけた長編アニメーション『ジャングル・ブック』の日本語吹き替え版のセリフであり、私は自分のブログタイトルもこのセリフから引用している。 …

おすすめのディズニー短編アニメーション30作

ついにやります。30選。 これまで7選と10選はたくさんやってきたけど30選は初めてです。 いかんせん数が多いので超!簡単に紹介します。 っていうか雑感?みたいな・・・。 正直ディズニーの歴史が長すぎて&ディズニー+登場による新作発表ペースが異常なため…

ピクサーの監督を語る その7:ピート・ドクター

というわけで、これまで6回に渡り解説してきた「ピクサーの監督を語る」シリーズ最終回。 昨年のdアドベントから書き始めて実に1年かかってしまった。 最後はピクサー・アニメーション・スタジオ現チーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクター氏。…

映画を超えた映画『アナと雪の女王』で、私たちはもっと繋がれる。

2021年12月18日に逝去されたアナ役吹き替え声優の神田沙也加さんのご冥福をお祈りいたします。 ショッキングな出来事がありました。 それでも私のような一般人にはできることはかなり限られていると思うので、私には私ができることをやって、前向きに生きて…

女性エンパワーメントを考えるディズニー映画10作

「ピクサーの監督を語る その6」でブレンダ・チャップマンについて書いてたらふと思いついたので書くことにしました。 なんか全体的に読み味が一緒になってしまっているのは、私のフェミニズムに対する知識の甘さなのか、ディズニーのフェミニズムがワンパタ…

ピクサーの監督を語る その6:その他

最終回ではなくて、最終回の一個前。 ピート・ドクターCCOは大トリに持っていくので「その他」に含んでいません。 本日は1作のみ携わっている監督たちを語ろうと思います。(あんま語れないかも。) 前回 www.sun-ahhyo.info 目次 目次 ピクサー作品とその監督…

『ザ・マペッツ』は夢を追いかける人へ向けたハリウッド讃歌。

マペット・ショーのキャラクターたちがディズニーのIPであることを知ったのは今から10年ほど前に公開された『ザ・マペッツ』が最初だった。 日本では2012年5月にごく限られた映画館で、それでも全国公開され、当時学生で京都に住んでいた私は二条のTOHOシネ…

『ザ・ビートルズ: Get Back』伝説のバンドの崩壊前夜。美しく無さも、美しい。

「解散?バンドみたいに?ビートルズみたいに?」 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』にて、ブルース・バナー博士がこのセリフを発したのが2018年のことだ。 ウォルト・ディズニー・カンパニーは、ウォルト・ディズニーとその兄ロイ・O・ディズニー…

奇作『イカボードとトード氏』はディズニー初のクライム・アクション&ホラー長編?

『イカボードとトード氏』(原題:The Adventure of Ichabod and Mr.Toad)という作品を知っているだろうか。 非常に特殊な作品なので、ちょっと説明が大変だが、 この記事タイトルは若干盛っている部分もあるので全ては鵜呑みにしないでほしい。 数年前まで…

ピクサーの監督を語る その5:ダン・スキャンロン

というわけでいよいよ終わりが見えて来た「ピクサーの監督を語る」シリーズ。 第5回はダン・スキャンロン監督。 前回に引き続き、監督作が2本しかないねぇ。 ちなみにあなたはスキャンロン派?それともスカンロン派?私は今なお迷っています。 前回の記事 ww…

さらば、ディズニー・トゥーン・スタジオ その2

その昔、こんな記事を書きました。 www.sun-ahhyo.info その後、帰国してからディズニーチャンネルを見るようになると、WDAS作品よりも版権料が安いのかなんなのか、かなり頻繁に放送されるディズニー・トゥーン・スタジオ作品。 そしてディズニー+の登場に…

『レミーのおいしいレストラン』芸術家のプライドとウォルト的精神の再定義。

『レミーのおいしいレストラン』は、こと飲食業においては害獣として扱われる「ねずみ」を主人公とした料理アニメだ。 ピクサーアニメーションスタジオ第8作目、『Mr.インクレディブル』のブラッド・バード監督は、当初ヤン・ピンカヴァにより制作がスタート…

『アルテミスと妖精の身代金』誤解を、パズルのように解いていけ。

だっっっっれも興味ないかもしれんが、せっかく観たので感想書くよ。 というわけで当初劇場公開作品予定だったディズニー実写映画『アルテミスと妖精の身代金』(原題:Artemis Fowl) 公開延期&新型コロナの影響で劇場公開が絶望的となりDisney+限定配信作…