【まとめ買い映画レビュー その1】『ミクロの決死圏』

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昨年12月のAmazonセールで購入したblu-ray12枚(キャンペーンでのプレゼントで+3枚)がなかなか消化できず積みblu-rayと化してしまっているため、映画を見るモチベーションを高めるためにもきちんとレビューとして残しておこうと思います。

 

 

 

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『ミクロの決死圏』

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数あるまとめ買い対象商品の中で『ミクロの決死圏』を選んだ理由の一つが、多くの方が『アントマン&ワスプ』のレビューでこの作品を参考に挙げていたため。

 

政府のもと縮小化技術が極秘に実現している世界で、スパイに狙われ重傷を負った科学者の命を救うために縮小して体内から治療を施すというストーリー。

何が起こるかわからない、体内での未知との遭遇。科学者は縮小化を持続的にするノウハウを知っている人物であり、チームの中には敵のスパイがいるかもしれないというサスペンス要素。そして縮小を維持できる制限時間は1時間というタイムリミットがスリルに拍車をかける。

 

監督はディズニー実写映画『海底2万マイル』を手がけたリチャード・フライシャー監督。潜水艦プロテウス号デザインも同作のノーチラス号をデザインしたハーパー・ゴフが担当している。(「ディズニーランド」の初期案「ミッキー・マウス・パーク」の完成予想図などをはじめいくつかのディズニーパークのコンセプトアートなども彼が製作している。)

 

 

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色褪せない演出と緊迫感

映画が製作されたのは1966年。現在から実に50年以上前だ。

映像を見てキャラクターの出で立ちや電子機器類などのセットに古さを感じないと言えば嘘になってしまうが、映画の演出や緊迫感は時代を経ても色あせることがなく名監督の手腕が感じられる。

あくまでもリアルな現実を描写しているに過ぎないのにSF感たっぷりのオープニング、スタッフクレジットは実にスタイリッシュであり、テンポの良い話の運び方も一方でじれったく時間をかける縮小化シーンも(『アントマン』がそうであるように現代ではあっという間に終わらせてしまうだろう)「時代感」も相まってリアリティと緊張感を増すシーンとなっている。

 

映画は約100分。縮小化されるまでに約40分費やし、拡大までの制限時間の60分をほぼほぼリアルタイムに進行するハラハラ感も上手い。

任務に挑戦する主人公たちは、人類初の体内潜行を行い、60分でさまざまな障害にぶつかり乗り越えていく。そこには負傷した患者の命を狙うスパイの影もちらつかせ、二重、三重の要素で視聴者をのめりこませる。

体内は原題の「Fantastic Voyage」にふさわしい、美しく、恐ろしく、そして幻想的な描写だ。人体の神秘に触れ想像力を掻き立てるだけでなく、造詣も深く、知識として得られ学びになる部分も多い。現代のCG技術があればより美しく幻想的に仕上げることも可能だろうが、これが1966年の作品という衝撃は大きい。

 

 

正直ここまで面白いとは予想しなかった。

「縮小化」をモチーフにした作品はスピルバーグの『インナースペース』やジョー・ジョンストンの『ミクロキッズ』、そしてコミックス「ドラえもん」などに到るまで様々あり、後世の作品に与えた影響が大きいのも頷ける出来である。

 

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気になった部分と言えば、やはり悪役が予想しやすかったことや、体内に残された潜水艦などの諸々の後処理の話などがなく終わってしまったところだろう。当初疑われていた外科医を主人公が信じるに至った経緯も弱い。

約100分という本編の短さや映画としてのリズムを考慮すれば見るに耐えないレベルではないにしろ、細かい人間は気になってしまうだろうし、現代の作品は往々にしてそこらへんの配慮もなされているので、やはりそこに「古さ」を感じてしまう部分でもある。

美人女優ラクエル・ウェルチを起用した、フェティズム的な、ある種サービスショット的なシーンもあるにはあるが、安易な恋愛要素を入れずに完成させたことも評価したい。(しかし1960年当時を思わせる女性差別的な描写は描かれている)

 

流されるがままに任務に就き、冷静に危機を乗り越えるための努力はするも、大活躍とまではいかない主人公グラント(スティーブン・ボイド)だが、そもそもこの映画の主人公は「体内」といってもいいほどの出来であり、各キャラクターたちへの感情移入はそれほど重要ではないような気もする。

 

このままの状態でも十分楽しめ、ワクワクさせてくれる。実に良質な映画だった。

 

 

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