『くるみ割り人形と秘密の王国』パンチこそないがファミリーに優しいクリスマス映画。

2018年(僕に)最も期待されていないディズニー映画第2位(1位は日本では公開すらされなかった「Wrinkle In Time」)の『くるみ割り人形と秘密の王国』

 

 

チャイコフスキーのバレエ音楽の元になった物語『くるみ割り人形とネズミの王様』を大幅にアレンジして映画化したディズニーのクリスマス映画。

 

クリスマス直前の話題作目白押しのタイミングでかなり苦戦を強いられている作品、批評家からの評判もよろしくないですが、どんな作品だったかレビューしていきます。

くるみ割り人形と秘密の王国 オリジナル・サウンドトラック

くるみ割り人形と秘密の王国 オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: ジェームス・ニュートン・ハワード,アンドレア・ボチェッリ,マッテオ・ボチェッリ,イアン・アクセル,チャド・ヴァッカリノ,フォルトゥナ・ザンパリオーネ
  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・レコード
  • 発売日: 2018/11/21
  • メディア: CD
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※ネタバレなしですが一部ストーリーの内容に触れる部分があります。

お読みになる際は自己責任でよろしくお願いします。

 

目次

 

あらすじ

母を失った三人姉弟の次女クララは発明とからくりが大好きな少女。クリスマスイブの日、彼女は亡き母からクリスマスプレゼントとして卵型の入れ物をもらう。ところがその卵は鍵がかかっていて開かない。クララはその卵が今夜クリスマスパーティーが行われる大富豪で発明家のドロッセルマイヤー大叔父の作品だと気づく。

ドロッセルマイヤーのお屋敷に招待された子供達は、それぞれ紐でつながれたクリスマスプレゼントを受け取ることになっていた。クララが自分のプレゼントが繋がれた紐を辿っていくと、いつのまにかお屋敷の外の雪降る別の世界に迷い込んでしまう。

クララは紐の先に卵の鍵をみつけるが、ちいさなネズミに鍵を盗まれてしまう。クララはネズミを追いかけ、途中で生きたくるみ割り人形の衛兵と橋を見つける。くるみ割り人形によると、この橋の先は立ち入り禁止の「第四の国」へと繋がっているらしい。

生きたおもちゃたちが住むこの国は「雪の国」「花の国」「お菓子の国」と、かつて「笑いの国」であった「第四の国」から成り立っていた。その4つの国を見つけ、おもちゃに命を与えたのはクララの母・マリーであり、クララはプリンセスとして王国に迎え入れられる。

「お菓子の国」の摂政のシュガープラムは朽ち果てた「第四の国」の摂政マザージンジャーが、そのほか3つの国も支配しようと企んでいることを告げ、クララにこの国を救ってほしいと依頼する。

 

 

優等生的ファミリー映画

先に公開された海外の映画評や興行収入のせい、またシュガープラム役のキーラ・ナイトレイのディズニープリンセスSage発言のおかげでテンションががっつり下がっており、正直全然期待していなかった。

 

しかしながら期待値ゼロだったらあとは上がるしかない!

ということで思っていたよりも全然いい作品であった。

 

 

物語はシンプルでわかりやすく、子供でも理解に難しくないストーリー。映像は色とりどりで可愛らしく観ていて飽きないし、上映時間1時間40分というコンパクトさも効いていて非常に観やすい。

主人公クララの成長譚であり、自分自身の可能性を見つめ直す物語、そして家族の存在を見つめ直す物語。綺麗にまとまったファミリー向けのクリスマス映画である。

 

一方で、シンプルであるがゆえに先の展開が読めてしまうような単純さでもあり、あっと驚くようなしかけや意外性を期待してしまうと見事に肩透かしを食らってしまうような作品でもあるため、考察好きな映画ファンにはつまらない作品と取られてしまう面もある。

 

 

圧倒的ビジュアル・・・と思いきや。

『くるみ割り人形と秘密の王国』で特筆すべきはその世界観とビジュアル。

意外にも色とりどりの「4つの国」だけでなく、そこへたどり着くまでの現実世界、舞台となる街並みやクララたちの家、冒頭でクララの作ったからくりの罠や、ドロッセルマイヤーの屋敷などもリアリティがあるが決して地味ではなく可愛らしい。

 

そして「4つの国」はご存知の通りの美しさである。

色とりどりできらびやかな世界観は是非ともスクリーンを超えて冒険してみたいような気持ちにさせられる。

 

ところが劇中この王国を所狭しと駆け巡る様子を期待してしまうと、残念ながら期待外れとなってしまう。

「雪の国」「花の国」「お菓子の国」の個性豊かな国々のシーンは実際のところほとんどなく、物語の舞台となるのは朽ち果てた「第四の国(笑いの国)」とそれら4つの国をつなぐ王宮である。

せっかくの魅力的な国を用意したのにそれぞれの魅力を活かせなかったのは実に惜しいところである。

 

またキャラクター描写の浅さも気になるところで、それこそこちらも見た目は個性豊かながらも、感情移入したり印象に残る登場人物は極めて限られている。

 

同じ1時間40分の尺で(実際は1時間48分だが)様々な魅力的なキャラクターとエリアを舞台に大冒険した『ズートピア』以後のディズニーで、このシンプルさは非常に物足りなく感じてしまう。

 

ストーリーが弱く、あのビジュアルで、人を惹きつける強烈な世界観とキャラクターが出てこないのであれば「この映画『アリス・イン・ワンダーランド』っぽかったね」 という後に残らない表面的な薄い感想になってしまうのも仕方がない。

 

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バレエの魅力

劇中流れる音楽は、おそらく誰もが一度は聞いたことのあると思う。

チャイコフスキー作曲のバレエ『くるみ割り人形』の曲たちが随所で流れ、実際にバレエダンスも行われる。

このバレエが実に素晴らしく、映画における「回想シーン」の新たな方法を提示したように思えた。

 

またかつてウォルト・ディズニーが映画『ファンタジア』における一節で組曲「くるみ割り人形」を用いたアニメーションを制作したことから、『ファンタジア』のオマージュシーンも垣間見ることができる。(トレイラーで見られる)

 

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まとめ

てなわけでまとめ。5段階評価ならば3という感じです。

まぁでも、あのストーリーで驚きを狙ったであろう1番重要な部分の展開が完全に読めてしまうっていうのは、なんというかすごくダサいですよね・・・。

全体的に薄くて物足りないんだけど、この誠実さのある作品を一言で「つまんねぇ!」と片付けてしまうような意地悪さも持ちたくないかなぁ・・・。

実際ラストはちょっとほろっときたりもしたんですよね。だからこそ惜しい。

 

監督のジョー・ジョンストンは『ロケッティア』『ジュマンジ』『キャプテン・アメリカ/ファースト・アベンジャー』と見てきたけど、どうも相性が悪いかもしれない 笑

(『ジュマンジ』は好きです)

丁寧なんだけど淡々と進むというか、感情移入できるキャラクターをつくったり、物語に大きな波を作るのが下手というか。

 

もう一人の監督のラッセ・ハルストレムさんはちょっと他の映画を見たことがないのでまた機会があれば見てみます。

 

誰にお勧めする?といったらやっぱりファミリー、子連れ、バレエ好き、(映画にうるさくない)カップル、ディズニーオタクですかね。

「ボヘミアンラプソディ」や「ファンタスティック・ビースト2」が大ヒットしている間、そしてもうすぐ「シュガーラッシュ:オンライン」公開前というタイミングで公開されてるので、それらに比べるとかなりインパクトに欠けてしまうけど、決して悪いお話ではないし、短い時間でサクッと見れるので、あったかい気持ちになりたい方々にお勧めです。

 

主演のマッケンジー・フォイがどのシーンでも最高に美人ですよ。

 

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