「パッとしないけど愛おしい」絶対に観て欲しいディズニーアニメの名作7選

これ、twitterで呟いたこともあるのですが

「好きな作品」と「質の高い作品」「面白い作品」は別であってもなんら不思議はないと思うのです。

ディズニーは歴史の長いアニメ会社ですので、その間は山あり谷ありです。正直人から「この作品って何が面白いの?」と言われる作品が結構あります。

また、めちゃくちゃ内容が面白いのに「嘘みたいに知名度が低い」作品も数多く存在します。

それでも「好きで何が悪い!」

どこが面白いのかうまく説明できないけどすごく愛おしんだ!わかりやすいキャッチーさはないけど、この作品は面白いんだ!という気持ちをこの記事にぶつけようと思います。

 

とりあえず今回はルネサンス期の始まりである「リトル・マーメイド」以前の 作品から7作選んでみました。

 

目次

 

 

ジャングル・ブック

事あるごとに「好きなディズニー作品は?」と聞かれると「ジャングル・ブック!」と答えていた僕ですが、この作品日本においてはディズニー好き以外では比較的知名度が低いです。

 

イギリスの作家ラドヤード・キプリングの小説を映画化した作品で、インドが舞台となっています。(原作はインドですがディズニー版はインドネシア?)

「生前ウォルト・ディズニーが携わった最後の作品」といわれており、ディズニー社内でも神格化されている(のかどうかは知らんが)ため、日本での知名度のわりには東京ディズニーリゾートでもショーやパレードでキャラクターが登場したりグッズが発売されていたりと、ファンにはなかなかありがたい感じになっています。

 

が、ファンとしてはっきりいうと「ジャングルブックは甘やかされている」

 

他のクオリティの高いディズニー作品(「トレジャー・プラネット」とか「トレジャー・プラネット」とか「トレジャー・プラネット」とか)がblu-ray化されない一方でジャングルブックはblu-rayはもちろんグッズも出るわ実写映画化されるわキャラクターもパークにいるわ・・・。ファンとしては嬉しいけどちょっと申し訳ない。

 

ストーリー的にはいくつかモーグリが直面する困難はあるものの、取り立てて大きな山場はなく(あるけど盛り上がりに欠ける?)最終的にどこに落ち着きたいのかいまいちはっきりせず、ふらふらと進んでいき、「え?そういうオチなんだ・・・」で終わってしまう。

 

この作品の特筆すべきところはやはり音楽背景。

生き生きとしたキャラクター造形も素晴らしいのですが、ふとそのキャラクターが存在する背景に目をやると、写真と見紛う素晴らしい絵があります。

 

音楽はジャズシンガーであり俳優、そしてクマのバルーの声優も務めるフィル・ハリスと、言わずと知れたディズニーミュージカルの巨匠シャーマン兄弟ことリチャード・シャーマンとロバート・シャーマン。

 

特にフィル・ハリスの歌う「ベアー・ネセシティ」は「丸裸で生きろ、悩みなんて忘れろ、ジャングルは最高だ!」と歌うジャングル賛歌。働く事に疲れた現代人にとってこの自由に生きるクマのバルーの生き様はうらやましくもあり、また「もっと肩の力を抜いていい」という「赦し」にも聞こえます。

(当然だけど「Bear(クマ)」と「Bare(裸)」をかけたジョークでもある)

 

そしてシャーマン兄弟の作曲した中ボスヴィラン、キング・ルーイの歌う「君のようになりたい」はダークな一面もありながらもファンキーで楽しい、しかも言い回しがヒップホップに通じるかっこよさ。これまでもいろんなアーティストにカヴァーされています。

 

モーグリ&バルー vs シア・カーンの最終決戦のシーンよりも圧倒的にこの2曲のミュージカルシーンの盛り上がりの方が大きく、ストーリーの根幹部分が弱いというバランスの悪さが欠点ですが、やはりそれでも登場するキャラクターたちの魅力が愛おしく、何度でも観てしまう作品です。ハゲタカたちでさえ好きだもんな。

 

ご存知の通り2016年には「アイアンマン」の監督により実写映画化され、いまいちパッとしなかったストーリーにキリッとした輪郭を与えるような作品に生まれ変わりました。まぁこれはこれで素晴らしいのだけど、はっきり言って別作品ですので、そのつもりで観てください。

 スカーレット・ヨハンソンが演じた蛇のカーが最高です。

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王様の剣

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この作品がウォルト時代の作品というのに驚きを隠せません。時系列的には「ジャングル・ブック」以前。

神話「アーサー王伝説」の序盤も序盤、王になる前の「魔法使いマーリンにお勉強を習う」部分をメインに描きます。

 

とはいえお勉強シーンもそんなに多くはなく基本的には「魔法ってすごいよね」というシーンで固められ、実は主人公は魔法使いマーリンなのではないかという説が各所で上がっている(知らんけど)

 

それくらいにはアーサー(劇中ではワートと呼ばれている)の活躍シーンがほとんどなく、ほとんどない割にはお約束として伝説の剣エクスカリバーを抜いて王になってしまう。だって原作がそうなんだもん!

 

じゃあこのボロボロな映画の魅力ってなんなんだ?っていうと前述した「魔法ってすごいよね」のシーンに尽きる。

 

この映画の見所?なのかはわからないけど「魔法で魚になってみたらどうなる?」「魔法で鳥になってみたらどうなる?」という、「もしも」の世界を体験させてくれるところはピクサー作品にも通じるところだろう。

そしていじわるヴィラン、マダム・ミムとの魔法対決も魔法使いマーリンの発想の勝利で幕を閉じる。戦乱の時代において「知識と知恵こそ最大の武器」というアンサーを示す実にディズニーらしい作品。

 

あとはセリフがいちいちおかしいのと、フクロウのアルキメデスが愛おしいです。

 

そして劇中歌は当然シャーマン兄弟。観てしまったが最後、ヒギタス・フィギタスが止まりません。

 

(追記)

より深く突っ込んだ単独記事を書きました。

上と言ってることが微妙に違うかもしれませんが誤差のつもりで読んでください。

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おしゃれキャット

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今回紹介する作品たちの中では「おもしろい」方に属する作品だと思います。

 

日本でだけ爆発的人気なキャラクター「子猫のマリー」の登場する作品ですが、マリーは主人公ではなく、主人公ダッチェスの娘というポジション。

マリーちゃんグッズ大ヒットのおかげで比較的知名度も上がり、TDL30周年記念パレード「ハピネス・イズ・ヒア」ではマリーの特別扱いをやめ3兄弟全員出演&「おしゃれキャット」フロート(山車)登場という大出世。

「101匹わんちゃん」と「わんわん物語」を猫にして、足して2で割りましたと言った感じ。

 

大富豪ボンファミーユ夫人の「全財産を飼い猫に与える」というぶっとんだ遺言を聞いた執事エドガーが猫たちを捨ててしまうというお話。捨てられた猫たち一家は野良猫のトーマス・オマリーと出会い家に帰るために大冒険・・・。と言った感じ。

この手の作品はセリフがいちいちツボにはまるものが多くて面白いです。また、ヴィランのエドガーがコミックリリーフ的に描かれており、さながら「ピーターパン」のフック船長のよう。しかし彼ほどの狡猾さはなく、物語全編通してシリアスさは薄く、誰でも楽しめるかわいい、たのしい作品になっています。

こちらもまたシャーマン兄弟の作った「みんな猫になりたいのさ」はディズニー屈指の名曲のひとつとされ、多くのミュージシャンにカヴァーされています。貴族の飼い猫としてピアノや歌や絵画を嗜んでいた子猫たちがジャズ猫と知り合い「グルーヴィーだよ、ママ」というセリフを発したり4本の足をゴリゴリに駆使してピアノソロをやって見せたり・・・とツッコミどころも多いけど思わず笑ってしまう、そんで当然曲がかっこいい・・・。

今回紹介した作品たちの中では比較的大人でもみて楽しめる作品になっているのでオススメです。最近はキャラクターたちにもパークでも会えるし。

 

ロビン・フッド

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なぜか、東京ディズニーランドでは異様にこの作品のキャラクターに会えるのだが、一般人にほとんど知られていないためみんなに『誰?』って言われている、でお馴染みの(?)ロビン・フッド。

東京ディズニーランドでは主にパークエントランスで主人公のロビン・フッド、タック神父、プリンス・ジョン、シェリフなどに出会うことができます。

 

プリンス・ジョンの圧政に苦しむ人々を救うために日々富める者から盗み貧しい者へと与える盗賊ロビン・フッドの物語。

 

基本的にはポップな歌と明るい論調で物語は展開され、悪役のプリンス・ジョンもコメディリリーフを兼ね備えていて笑いどころもあるものの、なんとなく作品の裏に潜む「そこはかとない暗さ」が隠しきれておらず、特に人々が牢に閉じ込められるシーンは結構ぞくっとします。(僕はこのぞくっとする異様に暗い世界観も好きではある)

これは当時のスタジオのムードが反映されているのかなんなのか・・・。

 

技術面でいうと「白雪姫」や「ジャングルブック」「おしゃれキャット」などの過去の作品の動きをトレースすることで動きのクオリティを維持したまま、予算と作業を効率化することに成功する「このダンスシーンどこかでみたことある」と「手抜き」という批判を受けています。

自社の作品の再利用なので、著作権的なものはクリアできるとしても「オマージュ」や「リスペクト」「イースターエッグ」を越えた「まんまの使い回し」なので、ちょっと批判されても仕方ないかなぁという感じ。

比較動画はYouTubeで「Robin Hood Reuse」とか「Robin Hood Recycle」とかで検索すればいくらでも出てきます。

 

ではでは散々批判したところでこの映画の魅力・・・。

何と言っても「ロビン・フッドがかっこいい」に尽きます。

長らくプリンセスもの、可愛らしい動物ものにスポットが当たりがちなディズニーですが、これは間違いなく男の子向けのヒーローもの!

ピーターパンやロビンフッド以降に登場するアラジン、フリン・ライダーなどに通じるディズニー仕立ての「怖いもの知らずで」「賢くて皮肉やジョークがうまくて」「正義感に溢れていて」「ロマンチスト」なヒーロー!特に弓の大会シーンでの、愛するマリアン姫を連れて会場から抜け出すシーンはこの作品一番と言ってもいい見どころです。

 

ツッコミどころも多く、「大企業ディズニーのダメなところ」の詰まった部分も多い本作ですが、僕は素直に大好きな作品です。

 

(追記)

個別記事を書きました。

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ビアンカの大冒険

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 これまた暗い作品 笑

かわいらしい2匹のねずみのレスキュー隊が誘拐された少女の手紙を受け取り救助へ向かう物語。

ネズミを擬人化した物語はディズニーでも数あれど(ミッキーマウスがそうですし)「人間が普通に暮らす世界にネズミ社会がある」という発想が面白い。

ネズミ社会にはいろんな国籍のネズミがいて、国連のようなものもある。飛行機は生きたアホウドリだし、シートは缶詰。助けに来たのに少女にがっかりされたり、「私がもっと大きかったら!」と憤ったりいちいち愛らしくて面白い。

不吉なものが苦手でビビリのバーナードと、おしとやかで品のあるミス・ビアンカのセリフの掛け合いも面白い。

ヴィランのマダム・メデューサは「101匹わんちゃん」を彷彿とさせるマッド・ヴィラン。

こんなに面白い要素をかき集めても、構成が微妙だったりテンポが悪いと、やっぱり「う〜〜ん・・・」となってしまうのが、この映画の悪いところ 笑

 

「このシーンいるかな?」というところに時間がかかる割に「えっ、そことそこのシーンの間飛ばす??」と比較的雑な流れが多いような印象です。

 

しかしながらキャラクターは愛おしいので1度でいいから見てもらいたい作品。

ちなみにディズニーシーのアメリカンウォーターフロントのウォーターフロントパーク(タワーオブテラーの前の広場)ではビアンカとバーナードに会えることがあります。一般客が「誰??」となっているところで「ミス・ビアンカ〜〜〜」と声をかければ、他に人たちよりも優位に立てますよ(それがかっこいいかは別として)

 

(追記)

個別記事を書きました。

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続編である「ビアンカの大冒険/ゴールデン・イーグルを救え!」はストーリーも作画もアニメーションの動きも全てがハイスペックに生まれ変わった傑作なので激推しです。

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きつねと猟犬

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パッとしないけど、知らない人もたくさんいるけど言わせてください「これは傑作です」

 

この作品の後、90年代に「リトル・マーメイド」や「美女と野獣」「ライオン・キング」などで大活躍するアニメーター、監督たちが参加した作品であり、一方でウォルト時代に活躍した偉大なアニメーター「ナインオールドメン」たちが参加した最後の作品であり、旧時代から新時代への橋渡し的な作品にもなっています。

また、クレジットなしのいちアニメーターとして「シザーハンズ」などの監督ティム・バートンも参加しており、スタジオで奇行を繰り返していたとか・・・。

 

日本ではあまり目立たない作品ですが、本国ではしっかりと興行成績をあげ評価された作品です。(この次に作られた「コルドロン」という作品でディズニーは大失敗するのですが)

 

「ロビンフッド」や「ビアンカの大冒険」にあった「そこはかとない暗さ」は間違いなく引きずりながら 笑 ストーリーラインもしっかりしており、自然と感情移入してしまうトッドとコッパー、そしてトゥイードとエイモスの葛藤、不自然ではなくホロっと泣かせる展開、ハラハラドキドキの山場と、ヴィラン不在の胸熱なラスト・・・。

きつねと猟犬、老婆と老猟師という、グッズ展開が容易なただキャッチーなだけのキャラクターに頼らず「ディズニーは後世に残る芸術を作っているんだ」という、溢れんばかりのスピリットを感じる作品となっています。

 

この作品に問題があるとすれば、狩られる側のきつねと狩る側の猟犬の説明の描写がリアルで、子供たちにはちょっと衝撃かもしれないです。ただ子供を甘く見ずにオブラートに包まずリアルな表現を追求した結果、大人でも十二分に楽しめる作品です。

 

オリバー/ニューヨーク子猫ものがたり

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 「オリバー・ツイスト」を猫と現代のニューヨークで再構築した本作。

後に「ドリームワークス」を設立するジェフェリー・カッツェンバーグが指揮をとり、コケにコケまくっているディズニーのアニメ部門の立て直しをはかった作品です。

大胆にも声優にビリー・ジョエルが参加していたり、CGを多用していたり(前作「オリビアちゃんの大冒険」などでも使われている)いやに豪華な作品です。

 

物語のテンポも良く、楽曲も良く、アメリカでは大ヒットしましたが当然のごとく日本での知名度は地を這っています。

 

この映画の面白いシーンは何と言ってもクライマックスのスピード感。葉巻の煙を燻らせながら身代金のために容赦なく少女を誘拐するマフィア・サイクスの恐ろしさと、それに立ち向かうのが猫と犬たちというギャップもおもしろい。

 

そして劇中歌「Good Company」はディズニー史に残る名曲だと思います。

 

この作品がアメリカで成功した後次作「リトル・マーメイド」以降はみなさんご存知の通り。もしこの作品が成功しなかったらその他数々のアニメのプロジェクトの予算が減らされて、ルネサンス期や今のような第三期黄金期は来なかったのかなと思うと、「みんな、オリバー見ろ、そして讃えよ」って思います。

 

ルネサンス期以降

ルネサンス期以降もたくさん「隠れた名作」が存在します。

今回はルネサンス期以前を中心に語ったので、またいつか時が来れば紹介しようかなと思います。

 

(追記)

時が来ました。

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 やっぱりディズニーアニメーションは面白いよ。

 

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